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お知らせ 2017年5月23日

【時事解説】キャッシュリッチな会社の悩み その2

 しかし、低成長時代に入り様相は一変します。設備投資をすれば、簡単に売上げが伸びる時代ではなくなりました。利益を上げキャッシュは溜まっても、新たな投資機会がありません。

 自己資本比率の高いキャッシュリッチな会社は株主が最も重視する自己資本利益率(ROE=当期純利益÷自己資本)が低くなります。株主は経営陣にその改善を求めます。ROEの分子の利益を上げられないのであれば、分母である自己資本を減らすしかありません。余剰キャッシュを株主に還元すれば、自己資本は減りROEは向上し、株主財産の効率性は高まります。

日本の既存の法人株主は会社との営業上の取引や経営陣に対する気兼ねから、そこまで露骨な要求はしません。しかし、投資ファンドや外国株主は違います。株主としての経済合理性を徹底的に追求します。彼らは「会社のキャッシュは最終的には株主のものなのだから、使い道のないキャッシュは株主に還元せよ」と強硬に迫ります。株式会社の本質論からすれば、この議論に抗することは難しいことは分かります。ただ、これは過去の先輩の努力で営々と蓄積したキャッシュを現在たまたま存在しているに過ぎない株主に分配してしまうということになり、何となく釈然としないものが残るのも事実です。

カネが足りなくて四苦八苦するのに比べれば、贅沢な悩みですが、今はキャッシュの使い道が問われる時代です。誰にでも納得できるように、優雅にきれいにキャッシュを使うことは個人も会社も難しいものです。(了)

(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)

 

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