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税務トピックス 2022月11月15日

相続登記の義務化 6割超が「知らない」

 相続した不動産の登記が2024年4月からは法律上の義務となることを過半数の人が知らないとの調査結果を法務省が発表しました。利用する当てのない土地について、一定条件を満たした上で国に帰属させられる新制度についても大半の人が知りませんでした。相続登記の義務化は過去の未登記地についても適用されるため多くの人にとって関係のある話ですが、周知が進んでいない現状が浮き彫りとなっています。

 調査結果では相続登記の義務化について、「全く知らない」と答えた人が43.1%に上りました。「聞いたことがあるがよく知らない」の23.3%を合わせると、約66%の人が制度を知りませんでした。世代別にみると、「詳しく知っている」「大体知っている」と答えた人は20代が最も多く、「よく知らない」「全く知らない」と答えた人は40代が最多。50代でも制度内容を知らない割合が高く、近い将来に土地を相続する可能性がある40代~50代の現役世代で周知が進んでいないことが分かりました。

 相続登記の義務化に先立ち、23年4月からは、一定条件を満たした上で相続土地を国庫に帰属させることができる「相続土地国庫帰属制度」がスタートします。同制度についての認知度を聞いたところ、「全く知らない」が61.3%と過半数を占め、「よく知らない」の22.7%を合わせると約84%が制度内容を把握していない結果となりました。

 一方で、新制度に対して半数近い人が関心を寄せている現状も示されています。相続土地国庫帰属制度についてどの程度関心があるかという質問に対して、各世代で4割ほどの人が「関心がある」と回答。特に30代では「大いに関心がある」15.5%、「少しは関心がある」34.0%と、ほぼ半数の人が自身に関係のある問題として捉えていることが分かります。

<情報提供:エヌピー通信社>

税務トピックス 2022月11月8日

基準地価の全国平均3年ぶり上昇

 各都道府県が調査した2022年の基準地価によれば、全国の平均地価は前年比0.3%プラスで、3年ぶりに上昇に転じました。住宅地ではバブル期の1991年以来、31年ぶりに上昇したほか、商業地もプラスに転じ、コロナ禍からの回復傾向が鮮明となりました。

 国土交通省が公表した基準地価は、今年7月1日時点での全国の土地の値段を都道府県が調査し、公表したもの。最新の基準地価では、住宅地の全国平均は前年比0.1%上がりました。商業地は0.5%プラスで3年ぶりに上昇。東京、大阪、名古屋の三大都市圏は全用途、住宅地、商業地すべてがプラスとなりました。

 住宅地は、14都道府県で変動率がプラスとなり、前年から7府県増加。三大都市圏の上昇率はプラス1.0%。前年マイナスだった大阪圏がプラスに転じたほか、東京圏、名古屋圏は上昇率が拡大しました。

 住宅地の上昇の背景には、長期間にわたる低金利と、コロナ禍での生活様式の変化による郊外のマイホーム需要の高まりがあります。地方はいまだマイナスであるものの、下落幅は0.2%と前年から0.5ポイント縮小しました。さらに地方のなかでも生活に便利とされる4市(札幌、仙台、広島、福岡)はプラス6.6%と三大都市圏に比べても大きく上昇しています。

 商業地も、上昇した都道府県が前年の6から18に増加。三大都市圏がそろって上昇したほか、地方の変動率もマイナス0.1%と前年のマイナス0.7%から改善しました。コロナ禍で底を打った個人消費が持ち直して店舗需要が回復したほか、人出が戻りつつある観光地も上昇しています。

 全国で最も地価が高かったのは、17年連続で東京都銀座2丁目の明治屋銀座ビルでした。1平方メートル当たり3930万円とまさに超一等地にふさわしい高価格ですが、前年からはわずかに下落しています。

<情報提供:エヌピー通信社>

税務トピックス 2022月11月8日

コロナ融資 「返済に不安」じわり拡大

 新型コロナウイルス対策の特別融資を受けた企業のあいだで、返済に対する不安がじわじわと拡大しています。現状では多くの企業では未返済か返済が始まったばかりで、今後返済が本格化していけば、さらに苦境に追い込まれる顧問先が増える可能性もあります。
 コロナ禍で苦しむ企業に無利子・無担保で運転資金を貸す「ゼロゼロ融資」について、帝国データバンクが行った調査によれば、8月時点で返済がすでに開始している企業が64.8%を占めました。
 一方で融資の5割以上を返済しているのは13.3%にとどまり、3割未満が42.3%で最多。また未返済や今後返済を開始する企業も32.6%と約3分の1を占めました。今後1年以内に返済が始まる企業も2割あり、ゼロゼロ融資の返済は今後いよいよ本格化していくこととなります。

 しかし一部の企業では今後の返済に暗雲がただよいます。返済見通しを聞いた質問では、「返済が遅れる可能性がある」(5.2%)や「条件緩和を受けないと返済は難しい」(4.8%)など返済に不安を抱えている回答が1割を超え、半年前の前回調査から3ポイント以上増えました。また現状では予定通り返済できているという企業からも、「(コロナ禍が)長引くようであれば厳しくなることもある」(旅館・ホテル業)、「現段階では返済可能だが、今後資材の高騰の影響に限らず、電気料金等の大幅値上げなど家計を直撃するようになると一気に市場がしぼむ」(建材・家具、窯業・土石製品製造)などの懸念が聞かれます。
 中小企業に保証を提供する全国信用保証協会連合会のデータによれば、融資返済が不可能な企業に代わって協会が肩代わりする「代位弁済」の実績推移は件数・金額ともに12カ月連続で前年同月を上回りました。ゼロゼロ融資の返済が中小企業の資金繰りを圧迫する状況が、じわじわと顕在化しつつある状況です。

<情報提供:エヌピー通信社>

コラム 2022月11月1日

《コラム》税務調査 新人調査官と再任用調査官

◆コロナ以降は調査件数減だが
 令和2年2月頃から感染が広がった新型コロナの影響で、令和元年分の所得税の確定申告期限の延長措置が取られ、本年においても令和3年分の期限延長が認められるなど、税務関係にも大きな影響が出ています。税務署の調査件数も令和2年度以降大きく減少しています。とはいえ、例年9月からは、調査件数が増える季節となります。
 調査に当たっては、原則として、納税者に対し調査の開始日時、場所・調査対象となる税目や対象期間などの事前通知が行われます。税理士事務所では、税務職員録で担当職員の経歴などが確認できます。

◆新人調査官、再任用調査官への対応
 今回は、新人調査官と再任用調査官の調査対応について考えてみます。
 新人調査官は、研修で得た知識を基に忠実に調査展開を図るあまり、臨機応変に効率的な対応ができない傾向が見受けられます。その結果として、調査の長期化にもつながる心配もあります。業種業態や経理実務に精通しているのは、納税者自身です。早期の調査終了のためにも、会社の新人社員に接するように指導、アドバイスするぐらいの心構えで臨まれるのがよいでしょう。
 再任用調査官(現在、税務職員の定年退職は60歳ですが、退職後、継続して最長65歳まで勤務する職員のこと)は、ベテラン調査官としてこれまでの調査経験も豊富です。現場で納税者から聴取したことや経理、帳簿等の状況確認から判断し、柔軟な対応と効率的な調査が行われると考えていいでしょう。定年後の継続雇用社員に接するような信頼感と経営者としての自信と自覚をもって臨まれるのがよいでしょう。

◆調査は、納税者の理解と協力の下
 税務署の職員による調査は、任意調査です。調査担当者には、「調査は納税者の理解と協力の下、実施する」ことが求められています。納税者の方々もそのことを理解した上で、調査に対応することが重要です。調査に非協力的な言動等行うことは、調査を長期化させることにつながる可能性もあります。仮に指摘事項があったとしても、関与税理士と十分に協議し、それが許容範囲であれば妥協点を見出すことによって、早期に調査を終了させることができると考えます。

税務トピックス 2022月11月1日

免税事業者との取引継続、わずか14%

 来年10月のインボイス制度(適格請求書等保存方式)開始後、「免税事業者と取引を続ける」としている企業が14%にとどまっているとの調査結果を日本商工会議所が公表しました。調査は全国の会員企業1265者から有効回答を得たもの。

 インボイス制度が始まると、適格請求書発行事業者として登録できない免税事業者からの仕入分について仕入税額控除が受けられなくなり、従来よりも消費税分だけ損することになります。制度開始後は経過措置が設けられており、免税事業者からの仕入であっても2026年9月までは80%、その後29年9月までは50%は控除可能。しかし29年10月以降は、免税事業者からの仕入について一律で控除できなくなります。

 日商の調査では、インボイス制度開始後の免税事業者からの仕入ついて「一切行わない」(8.9%)、「一部を除いて取引は行わない」(5.8%)、「経過措置の間は取引を行う」(13.7%)と、計28.4%の事業者が取引を見直す方針です。

 一方、「取引を行うかどうかの判断はしない」と、インボイス制度に関係なく取引を継続するとした事業者は14.1%にとどまりました。「まだ分からない」と方針が定まっていない事業者は54.6%と過半数を占めています。

 取引を見直すとした事業者の今後の対応予定としては、「インボイス発行事業者になるよう要請する」が最も多く64.8%。「知識習得等のサポートをする」(17.0%)、「自社の社員とする」(0.6%)と続いています。

 一方、免税事業者397者を対象にしたアンケートでは、課税事業者への転換に不安の声が目立ちました。課税事業者に変わることにより、「消費税負担により資金繰りが厳しくなる」(62.0%、複数回答)、「消費税分の価格転嫁が難しく、利益が減少する」(44.8%)と消費税の負担が経営に直撃すると懸念する声が多数を占めています。「請求書の様式変更等の事務負担に対応できない」(33.2%)と事務コスト増への懸念も続きました。また、「そもそも消費税制度を理解できていない」(19.6%)、「消費税申告等の手続きに対応できない」(14.9%)と税務上の知識が不足していて、事務処理や申告を外注するにしても「税理士等への依頼費用が負担となる」(7.1%)としています。

<情報提供:エヌピー通信社>

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