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コラム 2021月07月27日

《コラム》厚生労働省が推奨する「履歴書」の様式を見直しました

◆厚生労働省が履歴書様式を見直し

2021年4月、厚生労働省は「新たな履歴書様式例の作成について」を発表し、推奨する新たな履歴書の様式例を公表しました。
従来、JIS(一般社団法人日本規格協会)規格の解説の様式例にあった「履歴書」が長年推奨されていましたが、2020年7月にJIS規格の解説の様式例から履歴書が削除されたため、厚生労働省が新たな履歴書の推奨様式例を検討していました。

 

◆旧JIS規格「履歴書」様式からの変更点

今回公表された、厚生労働省が推奨する履歴書の新様式例では、まず性別欄が大きく変更されています。
従来の性別欄は、〔男・女〕の選択式でしたが、昨今のLGBT等に代表されるように、性自認についての意識の高まりを受け、任意の記載欄となったことが注目されます。

他にも、従来のJIS規格「履歴書」様式の末尾の方にあった、「通勤時間」、「扶養家族数(配偶者を除く)」、「配偶者」、「配偶者の扶養義務」といった項目が削除されています。
通勤時間や家族構成などは、本人の職業能力とは直接関係ない事項であり、採用を決定する際の選考基準とすることは適切でないため、公正な採用選考を確保する観点から削除されたようです。

 

◆入社後に本人に確認することが増えます

今後、採用選考時に新様式の履歴書が提出されることが増えるでしょう。
性別や家族構成など、これまで当然のように「履歴書」で確認していた項目が削除されましたので、入社時の手続き、特に雇用保険や社会保険の被保険者資格取得手続きなどのために、改めて本人に配偶者や扶養家族に関する情報を確認する必要が出てきます。

入社後に入手が必要な情報については、事前にチェックリストや社内の申請書式を用意するなど、新たな準備が必要になりますので、注意しましょう。

税務トピックス 2021月07月27日

黒字企業の所得、10年ぶり減少

国税庁が2019年度分の会社標本調査の結果を公表しました。黒字企業の割合は38.4%で10年連続の増加となっています。しかし一方で、黒字企業の所得金額は63兆2588億円で前年度から9.3%も落ち込み、10年ぶりに減少しました。19年度末から新型コロナウイルスの流行が始まったことが影響しているとみられ、コロナ禍の本格的な影響が反映される来年度調査での深刻な落ち込みは避けられそうもありません。

 

国税庁は毎年、国内の企業の状況を資本金階級別や業種別に調査しています。資本金階級や業種ごとの企業の実態を明らかにすることで、租税収入の見積もりや税制改正などの基礎資料とするためです。最新の19年度版は、19年4月1日~20年3月31日に終了した法人の事業年度が対象となっています。

 

調査結果によれば19年度の日本の法人数は275万8420社で、前年度から1万9871社増加しました。法人数は7年連続で増加しています。

 

全体の法人数から連結子法人の数(1万2983社)を差し引いた274万5437社のうち、利益計上法人は105万4080社で、欠損法人が169万1357社でした。利益より欠損のほうが多い「赤字企業」の割合は61.6%で、前年度から0.5ポイント減っています。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

コラム 2021月07月20日

《コラム》IT化との違い、わかりますか?「DXって何のこと?」

◆デラックスではございません

去年あたりからインターネットや書籍等で「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉を目にする機会が多くなりました。「なんかデジタル通信とかパソコンとかでアレするやつでしょ」という認識の方も多いのではないでしょうか。
そもそも広義のDXとはスウェーデンの大学教授、エリック・ストルターマン氏が2004年に提唱した「デジタル技術が人々の生活を、あらゆる面でより良い方向に変化させる」という考え方を起源とする概念です。ビジネスでDXと言う場合は、大まかには「AIやIoT、ビッグデータなどのデジタル技術を活用し、ビジネスモデルや組織体制を抜本的に改革することで、競争優位性の確立や外部環境への適応を目指す」という意味になります。
以前の「IT化」は業務効率化やコスト削減を目的としたIT・デジタル技術の導入のことです。DXはさらに会社運営へ踏み込み、デジタル技術を手段としてビジネスモデルや組織など、より広い範囲の変革を促すものとなります。

 

◆DX投資促進税制が誕生した背景

国は令和3年度税制改正で「DX投資促進税制」を創設し、民間のDX化の後押しを行っています。
経済産業省の報告によると、今のままでは「IT人材の不足」と「古い基幹系システム」の2つが障害となり、2025年から2030年までの間に、年間で最大12兆円の経済損失が生じる可能性があるとしています。この損失はもとより、世界との競争力を維持するためDXが当たり前となる「ポストデジタル時代」に乗り遅れるのは致命的と考えているようです。

 

◆認定されれば税額控除or特別償却

DX投資促進税制では、データ連携(共有)・レガシー回避・サイバーセキュリティ・ビジネスモデル変革・全社戦略等の要件を満たす計画が認定されれば、その計画に基づいて行う設備投資のうち、ソフトウェア・繰延資産・機械装置・器具備品について、税額控除や特別償却が受けられる制度です。
「あまりデジタルに関係のない分野だから」とこの手の話題を避けてきた方もいらっしゃるかと思いますが、この機会に一度検討してみてはいかがでしょうか。

税務トピックス 2021月07月20日

都直営市場、消費税を申告漏れ

東京都が直営する中央卸売市場「食肉市場」が、東京国税局の税務調査を受けて約1億600万円の申告漏れを指摘されていたことが分かりました。本来は消費税のかからない取引である都債の返済を消費税が発生する「課税仕入れ」だと誤って処理したことが理由とのことです。追徴税額は過少申告加算税を含めて約1億2千万円で、都はすでに修正申告を済ませたとしています。

消費税は基本的に、仕入れ時に支払った消費税額と顧客から受け取った消費税額を比較し、支払ったほうが多ければ差額分の還付を受け、受け取ったほうが多ければ差額分を納めるという仕組みになっています。仕入れにかかった消費税を実際より多く申告すれば多額の還付金を受け取れることから、全国で不正還付が絶えません。また故意でなくても、今回のように消費税のかかる取引とかからない取引を間違えるケースが多く発生しています。

東京都によれば、食肉市場は運営資金を調達するために都債を発行し、その返済費として2016~18年度に利息を含めて約22億円を支払いました。その際に、元本返済部分を消費税のかかる課税仕入れとして申告したところ、都債の返済はそもそも消費税のかからない「不課税取引」であり、課税仕入れには含められないと国税局は指摘。課税仕入れとして計上していた部分を除外したことから、消費税額が約1億円増え、申告漏れと認定されました。都中央卸売市場財務課の担当者は、「国税当局の手引きなどに基づき、課税仕入れになると認識して申告したが、誤っていた」とコメントしています。

<情報提供:エヌピー通信社>

税務トピックス 2021月07月13日

電子化された免税記録で初調査

 免税品として買った品物を転売して消費税を免れたとして、大阪国税局が中国人男性に対して1400万円を徴収する処分をしたことが分かりました。昨年4月に始まった免税記録の電子化を税務調査に活用したとみられています。

 関係者によれば、男性は去年5~7月にかけて大阪府の3つのデパートで洋服や貴金属など1億4千万円分を購入して、外国人旅行者が日常生活で用いる場合に限り消費税を免除する免税手続きを行いました。
しかし購入量が多かったため大阪国税局が調査したところ、男性は「土産物として海外に送った」と説明した一方で、商品を海外に送ったことを証明する書類を持っていなかったそうです。
国税局は男性が品物を転売した可能性が高いとして、消費税約1400万円を徴収する処分をしました。

 免税手続きについては、昨年4月に、購入記録やパスポートの情報を国税庁に電子データで送る取り組みが始まったばかりで、この記録を活用した税務調査は初めてとのことです。

 免税記録に限らず、税務調査の電子化は近年急速に進みつつあります。例えば今年5月には民間の銀行預貯金照会サービスが国税庁で採用されることが決定。今年10月には全国の国税局・税務署に導入する予定です。

 さらに個人情報保護法の改正や預貯金管理法改正を盛り込んだ「デジタル改革関連法案」が成立しています。改正法では、金融機関は預貯金者の情報をマイナンバーで紐付けて管理することが義務化され、今回のケースのように、デジタル化を活用して国税当局が納税者の情報を照会、把握しやすくなるといわれています。もちろん脱税のような違法な行為に対してはデジタルをフル活用して取り締まるべきですが、当局が個人情報の管理を強めていくことに対しては警戒を怠らないようにしたいものです。

<情報提供:エヌピー通信社>

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